文子のひとりごと(27-10)
                                           



先月末の土日、友人の家族に不幸があって、奈良で過ごした。
年下ではあるが、親友と言っても良い女性で、故人になったのは彼女のご主人だ。

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年前まで枚方にいて親しく付き合っていたが、彼女は結婚して奈良に引っ越しをした。
ほどなく、ご主人に「癌」が見つかり、結婚生活はすぐに「介護-看病生活」になってしまった。

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歳の歳の差があって、古い町の奈良市内の家の中で彼女の生活は聞くだけでも悲惨だった・・・
財産目当ての歳の差婚だろう?といわれてご主人の家族は看病も介護もすべて彼女に押し付けたらしい・・・
気丈な彼女はご両親もすでになく、実家も遠いので、だまって一心不乱に看病に努めた。

「癌に良い」といわれるすべての方策を取り入れて、自分の預貯金も使い果たして介護した。
余命一年・・・と宣告されてから五年もの間、ご主人は命を長らえて、先日旅立った。

口下手でわがままなご主人だったそうだが、昨日彼女は私にこう言った。
「ご主人がなくなって元気になる奥さん、しばらくたつと清々したという人がいるけれど、そんな人の気がしれない、さんざん苦労したけれど、主人がいなくなって本当にさびしくて仕方がない・・・心に大きな穴があいてしまった」

色々な夫婦のあり方があるが、こんな夫婦愛は今どき珍しい気がする。
ある意味、本当に愛し愛されてうらやましい気がした。

                       
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